
和歌山県南紀白浜で初のオリーブ農園となる「南紀白浜オリーブ農園」、そして料理人歴30年の弘幸さんが腕を振るう菜園レストラン「ひろ岡」から廣岡夫妻がオリーブオイル講座をうけにイタリアまでお越しになったのは2013年1月のこと。
生産をする立場ならではの「栽培」にフォーカスした質問の数々にスタッフ一同驚きながらも「美味しい、まずいの味覚は人それぞれだけど、生産と販売を行っていく立場としては、欠陥のオイルはしっかりと判別できるようにならなければ」という確たる思いをもちながら、真剣に講座を受講されている姿が印象的でした。
講座を受講してみて、「オリーブオイルの歴史から始まり、栽培、オリーブオイルの搾油、テイスティングまでとにかく、充実していた」と1週間を振り返っていらっしゃいます。オリーブに関わる様々な専門家である講師から直接話をきけるまたとないチャンスの連続の1週間のコースでは、質問しきれないところも多々あり、もっと予習をしてから臨みたかった、とのこと。
また、一緒に講習を受けた参加者の皆さんの層の幅広さもバリエーションに富んでいて、生産者や、消費者としての立場、料理に関わる方など本当に多くの方にとってオリーブオイルは興味をもつべき対象であることが良くわかると同時に、より専門的な内容を学べるコースなどがあればもっとおもしろいのに!と感じる場面もあったそうです。
実は、尚実さんは「オリーブオイルのテイスティング」に慣れていたけれど弘幸さんは、白浜オリーブ農園でオリーブを栽培しながらも、どうしても「オリーブオイル=油」というイメージが強かったそうですが、この講座を受講した後、「オリーブオイル=調味料」と思える様になりオリーブオイルをやっと好きになってくれたそう。
そんなお二人が経営する「南紀白浜オリーブ農園」「ひろ岡」では、この先「オリーブオイルで作るお料理教室」を計画中。オリーブ栽培家としてまだまだ成長期のオリーブ畑にかける時間が最優先の現在、すぐの開催で時間をとるのは難しそうですが、自家製エキストラヴァージンオリーブオイルが出来上がるころにはそれを使っての料理教室が開催されるのが今から楽しみです。
生産者の立場として、コースに参加してみて「日本人は生産者含めてまだまだ本当のオリーブオイルの色々の知識が少ない」と強く感じたそうです。「興味を持ち始めた人は本当に増えてきているのでオリーブオイルソムリエとして正しい知識の普及をもっとしていきたい」と熱い思いを語っていただきました。
廣岡さんが掲げる目標はこちら。 「オリーブ栽培農家の育成と、オールジャパンでの日本産オリーブオイルの向上、日本人のオリーブオイルの摂取量拡大、マクロビオティックの2大原則(身土不二&一物全体)の推進普及」
イタリアのオリーブオイルだけではなく、日本にいま広がりつつあるオリーブ栽培がより良い形で広がり、この先日本産オリーブオイルがもっと増えるのは素晴らしい事ですね。「南紀白浜オリーブ農園」の美味しいオリーブイルを味わう日を楽しみにしています!
プロフィール
廣岡 弘幸さん 廣岡尚美さん
現状南紀白浜にて菜園レストラン「ひろ岡」を営業。
2年前に「南紀白浜オリーブ農園」開園。


